寝台特急サンライズ出雲。
ずっと気になっています。いつか乗ってみたいなあ、と思い続けて何年経ったでしょうか。
でも今の私には、まだ早い。子どもたちがいて、私が段取りをする立場で、ひとりで2日間いなくなるわけにはいきません。
だから、子育てが落ち着いたら。しかも体力があるうちに。夜行列車で朝に着いて、その足で歩き回れるうちに行きたいんです。
今回は、そのための下調べをしました。妄想プランではあるのですが、行こうと決めたらそのまま動けるくらいまで調べています。
この旅の形
- 行き:東京駅から夜のサンライズ出雲(車中泊)
- 1日目:朝に出雲市着。出雲大社を参拝して、夕方に松江へ
- 松江に1泊
- 2日目:松江を観光して、出雲空港から飛行機で東京へ
寝台が行きの宿を兼ねるので、実質2泊分の中身が入るのに、宿代は1泊分。ここがサンライズを使う旅の面白いところだと思います。
まず、チケットが取れるのか問題
正直に書きます。サンライズは、かなり取れないらしいです。
オンラインに張り付いたり、みどりの窓口で待機したり。そういう話をあちこちで見かけます。
本当に取れないのかどうか、今回は検証しません。行くと決めたときに、そのとき初めて戦います。
(私が行けるようになるころには、少し人気が下がっていたらいいのに、とも思っています。たぶん下がらないでしょうけど)
覚えておきたいのは、発売が「乗る日の1ヶ月前・午前10時」からだということ。ここに間に合うかどうかが、すべてのようです。
あとひとつ。サンライズはチケットレスで乗れません。ネットで予約しても、紙のきっぷを受け取りに行く必要があります。当日ではなく、少し前に済ませておきたいところです。
部屋は、鍵のかかる個室で
サンライズには何種類か部屋があります。カーテンで仕切るだけのノビノビ座席がいちばん安く、そこからソロ、シングル、シングルデラックスとグレードが上がっていきます。
ひとり旅なら、鍵のかかるシングルが本命かなと思っています。
いちばん安いノビノビ座席と比べると、7,000円ほどの差。ここは払う価値がある気がします。知らない人と同じ空間で夜を明かすのと、鍵をかけて眠れるのとでは、意味が違うので。
乗る前にやっておきたいこと
シャワーは家で浴びてから行く
サンライズにはシャワーがあります。ただ、シャワーカードの争奪戦が激しいらしいのです。台数が少なく、早々に売り切れるとか。
我が家は東京駅までそんなに遠くありません。夕方に自宅でシャワーを浴びてから乗る。 これで一つ、争わなくて済みます。
車内販売はありません
だから、駅弁と缶チューハイを買い込んで乗ります。
個室で、ひとり宴会。誰にも気を遣わず、好きなものを好きな順番で食べる。これはもう、旅の目的の半分くらいあるかもしれません。
朝ごはんは、ホームで受け取れる
これが調べていて一番の発見でした。
駅のホームまでお弁当を届けてくれるサービスがあるんです。降りなくていい。停車中に受け取るだけ。
朝の停車駅である新見駅で、市内の弁当業者が届けてくれます。前日までに電話予約、支払いは現金のみ。停車時間が短いので、おつりのないように用意しておくのが大事だそうです。
ひとつ注意を。岡山駅でも同じサービスがありましたが、こちらは終了しています。 今も紹介している記事が残っているので、混同しないように。
余談:渋川駅の記憶
ホームでお弁当を受け取る、と聞いて思い出したことがあります。
昔の渋川駅。窓から買った峠の釜めしと、熱々の緑茶。あの緑茶、今はもうないんですよね。
想像するだけで楽しくなってしまいました。
1日目:出雲
まず、荷物を置く
朝、出雲市駅に到着します。
荷物を預けてから動きます。駅にはコインロッカーが複数あるようですし、観光案内所の手荷物預かりも使えそうです。
知らないと、たぶん失敗します
ここが今回、一番書いておきたいところです。
出雲市駅に着いたら、普通は出雲大社へ直行しますよね。それが自然です。
でも、先に稲佐の浜へ行きます。
理由は素鵞社(そがのやしろ)の御砂です。出雲大社の本殿の真後ろにある小さな社で、お砂をいただけるのですが、これが「もらう」のではなく「交換する」仕組みなんです。
- 稲佐の浜で砂を採る
- 素鵞社の納め箱に、その砂を納める
- 同じ箱から御砂をいただく
つまり、先に浜で砂を採っていないと、交換するものがありません。
知らずに大社へ直行すると、素鵞社の前で「あ」となります。
お砂の作法
- 量に決まりはありませんが、納めた砂より少なくいただくのがマナー
- 袋は採る用といただく用で2枚あると混ざりません。ジップロックなど密閉できるもので
- 納め箱は素鵞社の両側と裏側の3か所にあります。1か所だけ探して見つからない、が起きやすいそうです
採る場所に決まりはないとされていますが、「波打ち際の砂がいい」とも言われています。ただ波打ち際まで行くと足元が濡れるので、濡れてもいい靴か、替えの靴下があると安心です。
移動:大社まで行って、歩きます
出雲市駅から稲佐の浜への直通バスもあるのですが、本数がとても少ない。到着時刻と噛み合わないと、長く待つことになります。
なので現実的なのはこちら。
出雲市駅 →(バス)→ 出雲大社 →(徒歩10分)→ 稲佐の浜
大社の前を一度素通りして、浜へ向かうという動きになります。ここ、地図で見ておかないと戸惑うところだと思います。
お昼は、決めずに
動かせないのは「稲佐の浜が先」ということだけ。 お昼は参拝の前でも後でも構いません。
朝に駅弁を食べているので、お腹の具合が読めないんですよね。だからここは決めずに、その日次第で。出雲そばは食べたいところです。
夕方、松江へ
出雲大社前から一畑電車で、松江しんじ湖温泉まで1時間ほど。
宍道湖の北岸を走るので、移動そのものが車窓観光になります。
1日目の夜:松江
泊まるのは「御宿 野乃 松江」
ドーミーイン系列の和風ブランドです。決め手は温泉でした。
- 全館畳敷き。最上階に天然温泉の大浴場、露天、壺風呂、サウナ
- 大浴場は夜通し開いていて、翌朝10時まで。夜も朝も入れます
- 朝食に割子そばやお好み海鮮丼などご当地メニューあり
- 夜遅くに夜鳴きそば(あっさり醤油ラーメン)が無料
- 湯上がり処のアイスも無料
- JR松江駅から徒歩12分
夕食は付きません。 でも今回は、それでいいと思っています。
近くに商店街があるのが、安心材料
野乃のすぐ近くに京店商店街があります。堀川沿いのレトロな通りで、飲食店や和菓子屋が並んでいます。
気になっているのが、手作り団子の甘味処。奥出雲産のお米を使った団子が10種類ほどあって、抹茶とセットで頼めるそうです。夕方までの営業なので、間に合うかどうかはその日次第。
松江おでんのお店もあるようです。
サンライズで駅弁、出雲でそば、そして夜には夜鳴きそばが控えている。だから夕食は軽くていい。団子で済ませてしまう日があってもいいし、商店街でちゃんと食べてもいい。その場で決められるのが、ひとり旅のいいところです。
出雲で何か買っていたら、それを部屋で開ける時間も欲しいですし。
スーパーマーケット好きとしては、ここは外せない
みしまやという、地元のスーパーがあります。松江城のすぐ南、殿町のお店なら、街歩きの動線に入ります。
私、スーパーが好きなんです。海外に行っても必ず寄ります。昔は『スーパーマーケットマニア』という本まで持っていました。見ているだけで幸せなんですよね。
そして今回はひとり旅。好きなだけ長居できます。誰も「まだ?」と言わない。3世代旅行では絶対にできないことです。
チェックイン後にまだ体力があれば、1日目の夕方に行ってもいい。2日目の街歩きの最後に寄ってもいい。どちらでも。
ただし買いすぎ注意。これは自分への戒めです。ご当地調味料とか、絶対に買ってしまう。しかも瓶は重いし、割れます。
そうなったら宅配便で送ってしまう。旅行のときはよく使う手で、今年の那須旅行でもお土産は送ってしまいました。送ってしまえば翌日は手ぶらです。
夜は、のんびり
前日が夜行列車です。サンライズは寝られたようで意外と寝れていないと思うので、1日目の夜は無理をしない。
温泉をゆっくり堪能して、夜鳴きそばを食べて、早めに就寝。
宍道湖の夕日は、見えたら儲けものくらいで置いておきます。野乃は大橋川沿いなので、夕日を見るなら湖岸まで出る必要があります。疲れ具合次第ですね。
2日目:朝活の松江
私は朝が得意です。ここからが本番かもしれません。
朝風呂と、朝ごはん
大浴場は翌朝10時まで開いています。早朝の、いちばん空いている時間にゆっくり浸かる。
そして朝食バイキング。割子そばがあるそうで、これが楽しみです。朝から土地のものを食べられるのはうれしい。
開門に合わせて、松江城へ
荷物を野乃に預けて出発します。
松江城は国宝。天守の入場は朝8時半からで、年中無休。登って戻ってくるまで40〜50分ほどだそうです。
入場料は大人1,200円。 2026年7月に800円から改定されました。大規模修理の財源確保のためで、小・中学生は無料になっています。古い記事の800円という数字は、もう合いません。
朝いちは人が少なくて気持ちいいはずです。
遊覧船と、街歩き
堀川めぐりという遊覧船があります。お堀を一周約50分、一日乗船券2,000円で乗り降り自由。
乗船場が松江城のすぐ前と京店側にあるので、お城から乗って京店で降りることができます。歩いて戻らなくていいのがありがたい。
橋をくぐるときに船の屋根が下がって、乗客も一緒に頭を下げるのが名物だそうです。
そのほか、歩ける範囲にこのあたりがあります。
- 塩見縄手 — お城の北の武家屋敷通り。小泉八雲記念館も
- カラコロ工房 — 旧日本銀行松江支店の建物
- 京店商店街 — 前夜に歩いた通りを、朝は船から
松江は茶の湯の街なので、和菓子屋の密度が高いんです。どこかでお茶をする時間も取りたい。
お昼と、荷物
お昼は街歩きの途中か、松江駅で。
そのあと野乃で荷物を回収します。野乃は松江駅と松江城のちょうど間にあるので、戻るのではなく通過するだけ。これが野乃を選んだもう一つの理由です。
帰路
空港連絡バスは、1本早いのに乗ります
JR松江駅から出雲縁結び空港まで、バスで35分・1,300円。
ここで大事なのが、座席の予約ができないこと。満席だと乗れないことがあります。
そして時刻表を見ていて気づいたのですが、飛行機に合わせた接続便は、出発のちょうど1時間前に空港へ着くダイヤでした。バスが遅れたら、もう選択肢がありません。
心配性なので、私は1本前に乗ります。
2時間あっても、意外と潰せます
出雲縁結び空港はコンパクトですが、必要なものは揃っています。
- 売店 — 出雲そば、しじみ、あご野焼き、地酒、銘菓
- 麺家 — 出雲そば、しまね和牛どんぶり、出雲ぜんざい
- 展望レストランと、3階の展望デッキ
空弁があったら、夕食用に買って帰ります。 これがあれば、帰宅後のごはんの心配がありません。焼き鯖寿司があるという話も見かけたので、そこは現地で探すお楽しみに。
松江でお昼を軽めにしておいて、出雲ぜんざいを空港でというのもいいかもしれません。
飛行機
出雲空港から羽田へは、JALのみが就航しています。ANAは飛んでいません。
便は1日に何本かありますが、朝の便は松江観光をするには早すぎるので、実質は夕方の便から選ぶことになります。堀川めぐりも街歩きも入れて、ちょうどいい時間になります。
まとめ:知らないと詰むポイント
調べていて分かった、知っていれば何でもないのに、知らないと取り返しがつかないことを並べます。
- サンライズの発売は乗る日の1ヶ月前・午前10時から
- チケットレス不可。 紙のきっぷを事前に受け取る
- シャワーカードは争奪戦。家で浴びてから乗るという手がある
- 車内販売なし。 駅弁は乗る前に
- 朝ごはんのホーム受け取りは新見駅。岡山のサービスは終了済み
- 稲佐の浜が先、出雲大社が後。 素鵞社の御砂は交換制
- 出雲市駅から稲佐の浜への直通バスは本数が少ない。大社経由で歩くほうが確実
- 松江城は大人1,200円(2026年7月に改定)
- 空港連絡バスは予約不可。接続便は出発1時間前着なので、1本前が安心
おわりに
こうして並べてみると、行こうと思えば行けるところまで来ました。
あとはチケットです。1ヶ月前の10時。
子育てが落ち着いて、体力があって、ひとりで2日間いなくなれる日。そのときにこの記事を読み返して、そのまま動けたらいいなと思います。
夜行列車で朝に着いて、砂を採って、お参りをして、温泉に入って、朝いちのお城を歩く。
いい旅になりそうです。
※情報は2026年時点で調べた内容です。料金・営業時間・運行状況・予約のルールは変更されることがあります。お出かけの際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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